幼児教室 子育て支援


by child-popup

子ども達の想いに比例して…

秋も深まるこのシーズンは音楽会や劇遊びなどの生活発表会のシーズンでもあります。
今日は幼稚園時代の思い出話を書いてみようと思います。

年長組を担任していたある年、劇遊びで「泣いた赤鬼」を取り上げました。
楽しいお話、ハッピーエンドが好きな私としては悩みましたが、とてもチームワークの良いクラスだったので“互いに友達を想う”ということを深めようと
この話に決めました。

案の定 子ども達は赤鬼にも青鬼にも思い入れ、劇遊びを作っていく段階から
心が育っていく様子が見て取れました。
普段の生活の中でも 友達を思いやり、「ありがとう」と笑顔が増えてきたのです。
劇遊びの根本的なことが わかった子ども達は どう表現しようかと
日々 考え始めました。

こんな姿を見ている担任がボーッとしている訳にはいきません。
先生の仕事として 大道具・小道具作りがありますが、舞台の奥に吊るす背景も
そのひとつです。
子ども達の想いに応えるべく、紅葉の山々を描きたいと思いました。
しかも 出来るだけ美しいものを 子ども達の手で…。

教室の床一面に模造紙を敷き詰め、いくつもの山の下書きをして 絵の具と筆を
用意しました。
子ども達には裸足になってもらい、背景の制作開始です。
描き方は絵の具を塗り広げるのではなく、全て筆を押さえるだけの点画法です。
大きさが大きさだけに 時間と根気がいりましたが、子ども達は夢中で
制作しています。
(その日は小学校で 就学前健診があり、絵の具だらけの足で恥ずかしかったと お母様方からお叱りをうけました。(笑))
子ども達が帰った後、霧吹きに白い絵の具を入れて吹き掛け、山あいの霧を描いて
完成です。

この背景は青鬼の住む山奥を描いたものなので 劇の最後にしか登場しません。
劇遊び当日、子ども達の心をこめた表現にお母様方も見入っていました。
ラストシーンで赤鬼が青鬼の家を訪ねて置き手紙を読みます。
日本画のような (ちょっとほめすぎ?!) きれいな背景が現れ、赤鬼が思いを込めて
叫びます。
「青鬼くーん、ありがとう!! ボクの大切な友達!! 」
子ども達が全員で叫ぶそのセリフで劇遊びが終わるのですが、観客皆様が泣いてらしたので、私も子ども達も胸が熱くなりました。

たった一幕に全てを込めて表現したことが伝わったことは 子ども達はもちろん、私も嬉しかったことを覚えています。
こうして 子ども達が想いを込めて作った劇遊びは 今でも秋の山々を見る度に
思い出します。
あの時の子ども達は 友達や仲間を大切にする人に成長してくれているかしら…?
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by child-popup | 2011-10-31 11:36 | 思い出のアルバム | Comments(0)