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幼児教室 子育て支援


by child-popup

思い出:震災に遭った幼稚園

あの阪神淡路大震災の日、勤務先の幼稚園からバイクで10分ぐらいのところに住んでいた私は心配になって幼稚園に向かいました。

自宅もライフラインが止まったぐらいでたいした被害がなく、落ち着くと急に心配になってきたのです。

幸い園舎は崩れていませんでしたが、園庭には3本の地割れが走り、園内の廊下は壁が崩れてガレキで埋め尽くされていました。
古い建物なので無理もありませんでしたが、そのガレキを越えてとりあえず職員室へ…。
時計は地震が起きた5:46で止まり、天井には穴が空き、私の机の上には大きなブロックが落ちていました。
保育室の壁にはヒビが入り、重いピアノは動かないようにしてあったのに部屋の真ん中まで移動していました。
これが保育中に起きていたら…と思うと身震いしたのを覚えています。

結局園舎は取り壊すことになり、建てかえる間は隣接する講堂を壁のない保育室として使うことになりました。
とにかく保育を再開しなければ…と講堂だけで6クラス、あとはPTAで使う部屋などあちこち分散して保育室をつくりました。

子ども達は喜んで登園し、元気いっぱいなので救われましたが、以前のようにピアノを弾いて歌うことが出来なくなりました。
ギター一本持って砂場で歌を教えたりしました。(ピアノが下手で苦心したけど、この時ばかりはギターが弾けて良かったと痛感!)

幼稚園の保護者会や園の説明会など、もともと講堂を使用する機会にはいつも園外保育でした。
教室とされる場所にはクラスのテーブルやら教材やら置いているのですが、行事の前日にはそれらをすべて移動しなければなりません。(教室大移動とよんでたなぁ…)

子ども達も公園など屋外を予定すると雨の時に困るので、よく須磨水族園に行きました。
何度も行くと飽きてしまい、子どもから苦情が出るかと思いきやうちのクラスは“新しいこと見つけ”というゲームが誕生し、毎回新発見をするようになりました。相手は生き物なので、よく観察すると結構おもしろいものです。
やはり子どもは遊びの天才です。

園庭も建て替え工事のために狭くなり、工事用のフェンスが張られましたが、そこに子ども達とペイントしてかわいい壁ができました。


あの時はいろいろ大変でしたが、今では珍しい経験ができたと思っています。

ヒーターが使えなくていつも園庭を走り回ってたっけ。
あの子ども達はもうすでに成人。
みんなどんな大人になっているのかな~…。
by child-popup | 2011-01-14 11:52 | 思い出のアルバム | Comments(0)